2023/07/01 kickflow活用法

kickflowのAPIを活用し、反社チェック情報を簡単にHubspot上で確認できるようにしてみた【前編】

イメージ

こんにちは、kickflowの @penguin です。kickflowではマーケティングを担当しています。今回は、Hubspotとkickflowの連携を開発してみたので、ナレッジを公開します。

3行サマリー

  • 反社チェック情報をHubspot上でも見たい!という課題を解決
  • 反社チェック申請が完了したら、Hubspot(CRM)にkickflowのチケットURLを自動連携
  • 連携には iPaaSの「zapier」を利用

前提

  • zapierは有料プラン(StarterプランでもOK)を利用しています。※webhookコネクタを利用するため

なぜ自動化にチャレンジしたのか?

kickflow社ではkickflowを各種業務に利用しています(めちゃくちゃ便利です)。そんな折に、営業現場からこんな声が聞こえてきました。

Hubspot上で、顧客の反社チェックが完了したかどうかわからない!」

なるほどたしかに。顧客情報の大半はCRMであるHubspotに入っています。が、反社チェックが完了したかどうかはkickflowを見にこないとわかりません。

過去いた会社でも、CRMとワークフローの情報は確かに分断されていました。これはどの企業にもありそうな課題です。やる気がみなぎってきました

まずは設計してみる

まずはざっくり設計。2つの連携を実現できれば良さそうですね。

  1. Hubspot→kickflow(取引先情報を連携)
  2. kickflow→Hubspot(反社チェックワークフローのURLを連携)

今回の【前編】記事では、「1.Hubspot→kickflowの連携」までを解説します。


Bizチームマネジメント_イメージボード (2).svg (101.2 kB)

連携実装の解説(全4ステップ)

1.Hubspotに「kickflowのURL」を格納するフィールドを追加

CleanShot 2023-06-18 at 12.26.33@2x.png (307.1 kB)

まずはHubspot側に、kickflowの反社チェックURLを格納するプロパティを新規で追加します。本記事(前編)ではまだ利用しませんが、後編で利用します。

2.kickflow側で会社マスタの用意

CleanShot 2023-06-18 at 12.29.06@2x.png (272.7 kB)

今度はkickflow側で、Hubspotの会社情報を格納する「Hubspot会社マスタ」を作成します。管理センター>ワークフロー>汎用マスタ、から新規で作成しましょう。

kickflowの汎用マスタはカスタムフィールドを10個まで追加することができます。が、今回の実装で必要なフィールドは「会社コード(Hubspotの会社オブジェクトに付与される固有IDですね)」「会社名」の2つだけです。kickflowの汎用マスタでは標準で「名称」「コード」フィールドがあります。今回はカスタムフィールドは使用しなくても行けそうです。

CleanShot 2023-06-18 at 12.30.31@2x.png (138.7 kB)

上記画像にあるとおり、「名前」というところには会社名を。「コード」というところには、Hubspotの会社コードを入れることができます。

3.zapierでのZAP作成(まずはトリガーとアクションの設置)

CleanShot 2023-06-18 at 12.33.22@2x.png (315.0 kB)

次はzapierで汎用マスタ連携を自動化します。zapierの細かい解説は省きますが、以下の設定を行いましょう。

①トリガーは「Hubspot」で「新しい会社が作成されたら(New Company)」
②アクションは「kickflowの汎用マスタを POST APIで実行する(webhook)」

の2つだけです。

4.POSTリクエストの設定

上記ステップ3のアクション部分について、詳細に記載します。

  1. zapierのアクションは「webhooks by zapier」、eventは「Custom Request」を選択しましょう
  2. アクションには以下の設定を行います。
CleanShot 2023-06-18 at 12.36.32@2x.png (423.5 kB)

汎用マスタに汎用マスタアイテムを追加するAPIは、kickflowのAPIリファレンスをご覧ください

外部サイト:kickflow-API-汎用マスタアイテムを作成

また、APIの利用にはkickflow上でアクセストークンを事前に発行しておく必要があります。APIについては以下を参考にしてみてください。

外部サイト:REST API マニュアル

これで設定は完了です。zapierのレシピを publish(公開)しましょう。

実際に連携された汎用マスタを確認してみる

この設定をするだけで、Hubspot側で新規会社が作成されるたびに、kickflowの汎用マスタに新規で会社マスタが追加されるようになります。

CleanShot 2023-06-18 at 12.41.02@2x.png (321.7 kB)

kickflowのフォーム上に「汎用マスタフィールド」を追加してみましょう。申請時に、Hubspotから連携させた会社を検索できるようになりましたね。

CleanShot 2023-06-18 at 12.42.05@2x.png (113.1 kB)

また、Hubspotの会社コードは、後々承認後にHubspotにURL連携をする際に利用しますので、画面上に保持しておきましょう。こちらは、汎用マスタの機能の「json_lookup関数」で実現できます。

会社マスタを選択した際に、申請書上に合わせてHubspot会社コードを取得することができます。自動計算フィールドを活用して実装します。

FAQ.フォームの自動計算フィールドで使用可能な式・関数を教えて下さい

後編の記事では、kickflowからHubspot連携を解説!

Hubspotの会社情報 → kickflowの汎用マスタに連携する、これだけでも十分メリットがありますね。同様に、salesforceやkintoneなどとも連携できるはずです。次回は、kickflwoからHubspotに情報を連携する方法を、解説したいと思います。