
- 社名
- 学校法人近畿大学
- 業種
- 学校、教育
- 従業員数
- 5,000〜9,999名
- 担当者
- 学生部 小野様(導入担当 兼 運用担当)
抱えていた問題点
- 従来システムでは差し戻しができず、申請の停滞箇所も見えづらかった。
- 一覧管理ができず、Excel台帳での二重管理が業務負荷になっていた。
- ワークフローが担当者IDに紐付くため、人事異動時の引き継ぎが困難だった。
導入の理由
- ノーコードで自走でき、複雑な承認経路にも柔軟に対応できる。
- 学内で日常利用する Slack との標準連携機能で運用継続性が高い。
- トライアルで操作性を確認でき、アカデミック価格の柔軟な提案もあった。
導入効果
- 承認者の自動選択と差し戻し機能で、申請不備による差し戻しがほぼゼロになった。
- 一覧・検索・CSV出力で過去申請の参照や分析が容易になった。
- 組織図と汎用マスタで、承認者変更にも少ない負担で対応可能になった。
事業や組織構成
事業や組織について教えていただけますでしょうか。
小野様:近畿大学は大正14年(1925)創立の大阪専門学校と、昭和18年(1943)創立の大阪理工科大学を母体として、昭和24年(1949)、新学制により設立された私立総合大学で、大阪をはじめ、奈良・和歌山・広島・福岡にもキャンパスを構えています。
私が所属している学生部は、学生の福利厚生を担当している部署であり、課外活動団体である学友会連合会の運営支援も行っております。学友会連合会は、自治会・文化会・体育会・独立団体・上部団体の5系統で構成されており、所管している公認クラブは約120団体、システムの利用者は約300名に上ります。クラブからの行事許可申請や課外活動育成費の出金・精算、施設予約など、多岐にわたる稟議・庶務業務を所管しています。
また、近畿大学はDX化に特に力を入れて取り組んでおり、例えば職員と学生の連絡は学生用 Slack ワークスペースに集約しています。今回の kickflow 導入もその流れの中で、学生団体向けワークフローを電子化・効率化するためのプロジェクトとして位置づけています。
本日参加くださっている小野様の、キャリアや役割についても教えていただけますか?
小野様:私は kickflow 導入プロジェクトのリーダーとして、ワークフローの設計、API設定、運用管理までを一手に担当してきました。学生団体への展開や教育の部分まで含めて、導入から運用立ち上げまでを主導した形になります。私自身は2026年4月の部内配置換えにより別の業務に移っており、現在は同じ部署にいながらも kickflow の運用業務は後任へ引き継ぎました。

抱えていた課題
kickflow 導入前の状況や、当時抱えられていた課題について教えてください。
小野様:kickflow 導入前は、Excelで作成した申請書をPDF化して Google ドライブに格納し、Slack ワークフロー上で稟議を回すという運用をしていました。承認後の連絡も Slack のDMで行い、学生とのやり取り自体も Slack チャンネル上で完結させていました。
Slack ワークフローに移行したことで紙申請は少なくなりましたが、運用してみるといくつかの課題が残りました。
一つ目は「見える化」ができていない点です。申請が今どこで止まっているのか、次は誰がボールを持っているのかが申請者から見えづらく、さらに差し戻しや返却ができないため、フローが止まったまま管理不能になるケースもありました。
二つ目は一覧管理ができない点です。申請書を一覧で表示することができないので、結局Excelで別に台帳を作って、ステータスや承認日を都度入れ直す運用になっており、検索性や履歴閲覧の弱さも気になっていました。
三つ目が、引き継ぎや属人化の問題です。ワークフロー自体を担当者個人の IDに紐づける形でしか作れず、担当者が異動するとワークフローを一から作り直さなければなりませんでした。ガバナンス上もリスクがあり、今後を見据えると放置できない課題でした。

kickflow を選定した理由
ワークフローシステムの選定はどのように進みましたか?
小野様:複数製品を候補に挙げて比較検討しました。中でも、他大学での導入実績がある製品はやりたいことができそうだったものの、要件を満たすための追加オプションを積み上げていくと費用が膨大になるため見送りました。会計に強みのある製品もありましたが、大学独自の会計フォーマットには合わせづらいと判断しました。また Slack が学内コミュニケーションの土台にあるため、それと連携できることはほぼ必須要件でした。
kickflow を評価いただいたポイントを教えてください。
小野様:ポイントは大きく4つあります。
1つ目は、ノーコードのため自学内で各種設定が完結できることです。学生団体特有の複雑な承認経路をはじめ、設定の追加・改修を自分たちでスピーディに行える点が、運用継続性の観点で非常に重要でした。
2つ目は Slack との連携です。学生も教職員も Slack を日常的に使っているため、標準連携できる kickflow であれば、これまでの運用と地続きで使えると感じました。
3つ目は操作性です。トライアルで実際に触ってみて、従来システムよりも明らかに効率的になる手応えがあり、これなら現場にも受け入れてもらえると確信できました。
4つ目は、アカデミック価格として柔軟にご対応いただけた点です。教育機関ならではの予算事情も踏まえてご提案いただけたことで、学内の合意形成も進めやすくなりました。
kickflow を導入した効果
導入後に実感する効果があれば教えてください。
小野様:導入前の課題に対しては、いずれもしっかりと効果が出ていると感じています。
まず、承認者が自動的に呼び出される設計にしたことで、申請者が誤った承認者を選んでしまうことによる差し戻しはゼロになりました。以前は、ユーザー検索で同姓の別の方が選ばれてしまうようなことが頻発していたので、ここがコントロールできるようになったのは大きな改善です。
一覧管理や検索性も、以前と比べて格段に向上しました。Excelの台帳で行事名や申請日を頼りに探していた頃と比べ、現在はチケット名で検索すればすぐに該当の申請が見つかります。CSVで一括出力できるので、検証や分析にも活用しやすくなりました。
業務効率の面では、添付資料をフォーム上で直接アップロードできるようになり、Googleドライブにファイルを保存してリンクを貼る、という手間も大幅に減りました。また、AI申請前レビュー機能のおかげで申請者自身が不備をチェックできるようになりましたし、帳票出力が自動化されたことで、指定フォーマットへの転記工数も削減できています。
承認者側のメリットでは、リマインド機能が特に好評です。以前は通知を一度見逃すと気づけずに承認が止まってしまうことが頻発していたのですが、今は未承認のものを kickflow 側がきちんと通知してくれるので、滞留している申請を発見しやすくなりました。

導入に向けて
リリースに向けたスケジュールや役割を教えてください。
小野様:私がプロジェクトマネージャー兼ワークフロー設計・API・運用管理を担当し、上席者が部内承認や運用面のサポートを担う、という体制で進めました。
2025年5月に上席を含めたデモを実施し、6月に契約、8月から本格的な設定作業を開始しました。リリースは学事日程との兼ね合いを考慮して12月に一部団体を対象に限定スタートし、2026年2月に学友会配下の全クラブへ展開しました。
導入に向けて苦労したことはありますか?
小野様:一番苦労したのは、大学独自の複雑な承認経路を整理することです。学友会連合会の所属団体は5系統に分かれていて、それぞれ承認者のルールや必要な添付書類が異なります。kickflow では、汎用マスタに事前登録した承認者を、申請者の所属クラブに紐づけて自動的に呼び出せるよう設計しました。これによりワークフロー自体は共通の1本にまとまり、運用の負荷は大きく下がりました。
帳票出力対応も工夫したポイントです。学生部から大学本体への申請には指定の Excel フォーマットでの出力が必須なので、明細フィールドや日付表記に関して、従来のフォーマットに合わせて作り込んだうえで、Google ドライブへの自動連携も実装しました。
検討中の企業へのメッセージ
ワークフローシステムの入れ替えを検討している企業・団体に向けて、一言いただけますでしょうか。
小野様:「これがこうなったら絶対に楽になるのに」というイメージをお持ちであれば、当たり前を疑って、よりよいやり方を取り入れていく姿勢が、業務改善の第一歩だと思います。
DXは単に業務を効率化するだけではなく、これからの時代に備えて「デジタル技術を通じて課題解決する力」を身につけることが重要だと考えております。その観点からも、kickflow の活用は学生に良い影響を与えていると感じています。
kickflow は導入前の相談から運用継続に至るまで手厚くサポートしていただけるので、安心して選べるサービスです。同じように課題を抱えている企業・団体の方には、ぜひ検討していただきたいです。
ありがとうございました
