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これがあったらいいな。── 月2,000件の申請を支える、小林製薬様のワークフローリプレイス

小林製薬株式会社

コーポレート戦略本部 IT部 高橋様(IT企画管理グループ グループ長/PM)/ 住友様(IT部付/PMO)/ 参上様(グローバルシステムソリューショングループ/PL)

抱えていた問題点

・内製システムが中心で属人化しており、IT部門のメンテナンス負荷を軽減することが急務だった。
・内製システムでは、モバイル利用などクラウド時代では主流なユーザー体験の実現負荷が大きかった。
・数百システムの統合・集約を掲げるIT部門の中期計画への対応として、ワークフロー基盤の見直しが必要だった。

導入の理由

・「紙イメージ維持」発想の他社製品と異なり、デジタル前提の設計が魅力だった。
・承認経路の再現性が高く、申請フォームと経路の分離設計で管理しやすかった。
・API、多言語UIなど、既存のシステム環境とグローバル展開にフィットしていた。

導入効果

・個別のシステムのため分散していた各種申請が集約され、申請者・承認者・管理者それぞれの業務効率が向上した。
・開発業務の属人性が排除され、入社数ヶ月でも開発・管理に参加できる体制が実現した。
・各デバイス対応工程が不要になり、運用負荷が大幅に軽減した。

事業や組織構成

ー御社の事業や組織について、教えていただけますでしょうか。

住友様:当社は「"あったらいいな"をカタチにする」をコーポレートスローガンに掲げ、お客さまの暮らしの中でのお困りごとを解決し、快適な暮らしに貢献することを目指して事業展開しています。日用品・医薬品メーカーとして、国内に加え、アジア・欧米を含むグローバルにも展開しています。今回はコーポレート戦略本部 IT部が中心となってワークフローシステムの見直しを推進しました。

インタビュイーの方の役割やキャリア

ー本日参加されている皆様の、キャリアや役割について教えていただけますか。

高橋様:私はコーポレート戦略本部 IT部 IT企画管理グループのグループ長を務めており、本プロジェクトではPMを担当しました。

住友様:同部のIT部付という立場で、本プロジェクトのPMOとして動いてきました。

参上様:同部のグローバルシステムソリューショングループに所属し、主に海外を中心とした国際事業を担当していました。プロジェクト検討当時はプロジェクトリーダーとして、ツール選定と要件整理を担当しました。

抱えていた課題

ーkickflow 導入前の状況や、当時抱えられていた課題について教えてください。

住友様:もともとIT部門の中期計画があり、その中で「複雑化・増えすぎたシステムを統合集約していく」という大きなテーマがありました。私が横断的に課題を解決する役割として動いており、その中の一つの活動として、ワークフロー関連システムの統合・集約があった、というのが背景です。

従来は内製のスクラッチシステムを中心に運用しており、アナログ業務が社内にほぼ残っていない反面、数百本におよぶ個別システムの乱立により保守運用性の低下、維持管理コストの増加が問題となっていました。中でも「ワークフロー」の観点では、いくつか重視していたポイントがありました。まず、モバイル利用をはじめ、一般的なクラウドシステムでは主流となっているユーザー体験を実現すること。それから、IT部門の属人化や維持管理の負荷をいかに軽減するか、という点も重要なテーマでした。

kickflow を選定した理由

ーワークフローシステムの選定はどのように進みましたか。

高橋様:いくつかの他社製品と比較検討しましたが、それらは総論として「紙のイメージやアナログ業務のプロセスをいかに再現するか」を主眼に置いた製品が多いという印象がありました。その中で kickflow は、最新のデジタル環境を土台にした設計になっていて、「デジタルからデジタル」へリプレイスする恩恵が大きかった。これが他社製品との一番の違いだと感じました。

POC期間中には、申請者・承認者の現場メンバーに実際に触ってもらい、その要望を汲み取りながら進めました。結果として、プロジェクトメンバー内では満場一致で「これしかない」となりました。

ただ、決裁の過程では「まだ会社が若い」「財務状況はどうなのか」といった、サービスの継続性に対する懸念の声も出ました。それでも、我々の「目的の達成にはkickflowが最適」という評価は揺るぎませんでした。POC期間中に丁寧にコミュニケーションを重ね、製品評価とリプレイスによる改善効果の見通しを示しながら、最終的に導入決定に至った、というのが選定プロセスです。

ーkickflow を評価いただいたポイントを教えてください。

住友様:何よりも、開発側・ユーザー側の双方にとって直感的に使いやすかったことです。レクチャー無しでも触ればわかる、というレベルでした。

参上様:複雑な承認経路の再現性が高かったこと、申請フォームと経路設定が分離されている設計が大きかったですね。これによって管理がしやすく、当社特有の複雑な組織構造や権限設定も無理なく反映できました。分散システムの集約統合という観点では、最初の移行ハードルと移行後の維持管理の両方が重要になりますが、kickflowはそれを満たしていました。

住友様:多言語対応が柔軟だった点も評価しています。システムUIがデフォルトで英語対応しており、グローバル展開している当社にフィットしました。APIの連携も強く、周辺システムとの統合の見通しが立ちました。最終的な決め手は「ツールリプレイスの改善効果の見通しが立ったこと」と、「目指していたビジョンに沿っていたこと」です。IT部門としての製品評価が一番高く、当社の抱える課題解決にはkickflowが最も適している、という点を経営層にも納得してもらいました。

kickflow を導入した効果

ー導入後に実感する効果があれば教えてください。

高橋様:IT部門の中期計画に対しては、まだ実行中ですが、効果は出る見込みです。一番大きい効果は、システム運用負荷の軽減という観点ですね。これまで内製スクラッチの開発・運用は属人化しやすかったのですが、kickflow では設定からマニュアル制作まで標準化されています。結果として、熟練メンバーのリソースを、より重要な業務に振り分けられるようになりました。具体例として、昨年の導入期には4月入社の新入社員が7月からワークフローの開発・管理に携わり、プロジェクトを主力として回していました。

住友様:活用件数の観点では、トライアル期間では計9本のワークフローで約600件の申請が行われました。その後、2026年5月時点では計35本のワークフローがリリース済みで、月間で数百〜1,000件をアベレージで処理しています。2026年4月は2,000件を超えました。内製システムからの移管は今後さらに進めていきます。前述の通り新入社員でも使いこなせるほど開発や実装の負担が少ないので、「既存業務の廃止・統合」といった本質的な改革・改善の協議に熟練メンバーの時間を割けるのも大きなメリットだと感じています。

各デバイスとの適合性チェックが不要になったのも大きい点です。従来は社内で利用している複数種類の端末で問題なく動作するかどうかの検証負荷が大きかったのですが、kickflow はクラウドシステムのため、チェック作業そのものが無くなりました。

参上様:ユーザー目線でも、それぞれメリットを感じています。申請者目線では、申請用URLを個別にブックマークしなくても kickflow 上で簡単に検索できます。操作性も一目でわかるくらい使いやすく、スマートフォンブラウザからの申請にも対応しています。承認者目線では、承認操作がシンプルですし、管理者目線では申請・承認のチケット条件を一覧で管理できます。またインターフェースが統一されたことで、以前は分断されていた各申請の進捗サマリーが可視化された、というのも嬉しい変化です。

導入に向けて

ーリリースに向けたスケジュールや役割を教えていただけますか。

住友様:2025年8月にPOCを実施し、その後、本当に現場に受け入れられるかのトライアル契約として2,000IDを合意しました。9月からワークフロー作成と運用アセットの構築を進め、11月に9本のワークフローでトライアルを実施しました。2026年2月から本契約に移行し、現在は3,500ID以上で運用しています。

役割としては検討当時と同じく、高橋がプロジェクトのPM、私がその中のPMO、参上がプロジェクトリーダーという体制でした。

ー導入に向けて苦労したことはありますか。

住友様:いくつかありますね。まず、SSO基盤との認証連携の検証は、標準機能の範囲内でスムーズに実現できましたが、自社システムと kickflow 内での組織階層構造の擦り合せが必要でした。これは変換ロジックとマスタ情報を整理しながら進めました。

参上様:内製システムで作り込んだ機能の一部が再現できず、その差分をユーザーへ説明する必要がありましたが、前述の通りこれまで過度の個別最適化を進め、結果としてアジリティを低下させた背景があるので、メリット・デメリットを理解し同意いただけるよう、丁寧に説明することを意識しました。

高橋様:IT部門での運用ルールの再整理も大きな作業でした。今回のリプレイスを機に、既存システムから kickflow へ移行するものを選定し、全体最適で見直しを行いました。「 kickflow の導入によって内製システムをどの程度削減できるか」だけではなく「今後の内製システム新規開発をいかに抑制できるか」「生み出したリソースをどう再投資するのか」という観点で、投資対効果を示しながら社内調整を進めました。

検討中の企業へのメッセージ

ーワークフローシステムの入れ替えを検討している企業に向けて、一言いただけますでしょうか。

高橋様:まずは社内にIT部門の想い、目指す姿を伝えることが重要と考えています。標準化、つまりスクラッチシステムからパッケージへ、という考え方は、今や一般的なSaaSの方が機能拡充が早いという事もあり、ユーザー側にも徐々に浸透してきたと感じるので、踏み切るには良いタイミングではないでしょうか。

また今後の変化に柔軟に対応していくためには、重要なポイントが押さえられていれば、まずは良しとする、というスタンスが大事だと思います。特定の誰かに120点で刺さる仕組みだけではなく、幅広く80点の価値を提供し続けられることも重視する、という両面の考え方が求められていくのではないでしょうか。

最後に、長期的な視点から、APIや最新環境への適応という観点もあります。kickflow はアップデート頻度が多く、「このシステムを使っていれば市場環境についていけている」という安心感があります。リプレイスを検討されている企業の方には、ぜひこうした視点も持っていただけると、後悔のない選定ができるのではないかと思います。

ーありがとうございました

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