2026/01/19
ワークフロー

こんにちは。シンプルなのに多機能で圧倒的に使いやすい、クラウドワークフロー「kickflow」のメディア運営チームです。
社内の稟議や申請業務をデジタル化したいと考えたとき、まずは手軽なツールから始めたいと考えるのは自然なことです。特に、多くの企業で導入されているGoogle Workspaceのアカウントがあれば、追加コストをかけずにワークフローのような仕組みを作れないかと考える担当者様は非常に多くいらっしゃいます。
Googleの提供するツールは非常に強力で、工夫次第で簡易的なワークフローシステムを構築することが可能です。しかし一方で、運用を続けるうちに「管理が追いつかない」「履歴が追えない」といった課題に直面するケースも少なくありません。
この記事では、Googleのツールを活用したワークフロー構築の具体的な方法から、運用上のメリット・デメリット、そして専用システムを検討すべきタイミングについて解説します。
Googleのサービスを使って申請・承認プロセスを実現するには、主に以下の3つのアプローチがあります。それぞれの難易度と特徴を見ていきましょう。
Googleドキュメント、スプレッドシート、スライドなどのファイル自体に、簡易的な承認フローを設定できる機能がGoogle Workspaceの一部エディションで提供されています。
仕組み:ファイルの編集画面から「承認」をリクエストし、指定された承認者がファイルをロックして承認または拒否を行います。
適している用途:契約書の文言確認や、プレスリリースの原稿チェックなど、ドキュメントそのものの内容を確認するフロー。
注意点:一般的な「経費精算」や「物品購入申請」のような、フォームに入力してデータを回覧する形式には不向きです。あくまで「ファイルの承認」に特化しています。
最もポピュラーなのが、Googleフォームを入力を受け付ける画面として利用し、回答データをスプレッドシートに蓄積する方法です。
仕組み:申請者がフォームから入力 → スプレッドシートに行が追加される → 管理者がスプレッドシートを見てステータス列を「承認」に変更する。
適している用途:社内アンケート、備品希望の収集、簡易的な日報など。
注意点:「誰がいつ承認したか」の履歴管理が手動になるほか、申請者への差し戻しや通知機能が標準では弱いため、運用ルールでのカバーが必要です。

上記2の方法に加え、Google Apps Scriptというプログラミング言語を用いて、通知や承認プロセスを自動化する方法です。
仕組み:フォーム送信をトリガーにGASを実行し、上長へメールやチャットで通知を送る。メール内のリンクから承認ボタンを押すと、スプレッドシートが更新され、次の承認者へ通知が飛ぶ、といったシステムを構築します。
適している用途:ITリテラシーの高いエンジニアが在籍しており、コストをかけずに独自の複雑なフローを実現したい場合。
注意点:プログラミングの知識が必須です。また、作成者が退職した後に誰もメンテナンスできなくなる「属人化」のリスクが高まります。
専用のシステムを導入せず、Googleのツールを活用することには以下のようなメリットがあります。
最大のメリットはコストです。すでに会社でGoogle Workspaceを利用している場合、追加のライセンス費用なしで始められます。「まずは電子化の文化を根付かせたい」「予算承認が下りる前にテスト運用したい」というフェーズでは有効です。
Googleフォームやスプレッドシートは、多くの従業員にとって馴染みのあるユーザーインターフェースです。新しいシステムの操作説明会を開く必要がなく、URLを共有するだけですぐに運用を開始できる手軽さがあります。
GASを利用してフルスクラッチで開発する場合、自社の業務フローに合わせて完全に自由な設計が可能です。市販のパッケージソフトでは対応できないような特殊な計算ロジックや、外部APIとの連携も、技術力があれば実装できます。
一方で、組織が拡大したり、承認ルートが複雑になったりすると、Googleツールでの運用には限界が訪れます。以下のような課題が発生していないかチェックしてみてください。
「金額が10万円以上なら部長承認、それ未満なら課長承認」「交際費なら経理部、PC購入なら情シス」といった条件分岐が発生する場合、Googleフォームだけでは制御できません。GASで条件分岐を書くことは可能ですが、組織変更や人事異動のたびにプログラムコードを修正する必要があり、メンテナンス作業が発生します。
スプレッドシートで管理している場合、編集権限を持つ人であれば、過去のデータを書き換えることが容易にできてしまいます。「いつ、誰が、何を承認したか」という証跡を確実に残すことが難しく、内部統制や監査対応の観点からは不十分と判断されるケースが多いです。
GASで構築されたワークフローは、作成した本人しか仕様を把握していないという事態に陥りがちです。その担当者が退職や異動をした瞬間、システムのエラー修正やルート変更が誰もできなくなり、業務が停止する「ブラックボックス化」のリスクを常に抱えることになります。
では、いつGoogleでの運用を卒業し、専用のワークフローシステムへ移行すべきなのでしょうか。以下のいずれかに当てはまる場合は、専用システムの導入検討をおすすめします。

承認者が増え、兼務や代理承認のニーズが出てくる規模です。Googleツールでは「代理承認」や「組織図に連動したルート設定」の管理が難しくなり、情シスや総務担当者の手作業による負担が限界に達します。
監査法人や証券会社からは、承認プロセスの透明性とデータの堅牢性が求められます。「スプレッドシートで管理しており、誰でも修正可能」という状態は、内部統制上の不備として指摘される可能性が高いです。変更履歴が改ざん不可能な状態でログとして残る専用システムが必須となります。
申請内容によって承認ルートがコロコロ変わる、あるいは頻繁に差し戻しが発生してチャットツールでのやり取りが煩雑になっている場合、業務効率が著しく低下しています。フローそのものをシステムに任せることで、本業に集中する時間を確保すべきです。
Googleでの運用に限界を感じ始めた企業には、クラウド型ワークフローシステム「kickflow」への移行が最適解の一つです。kickflowは、Google活用で発生しがちな課題を解消しつつ、モダンで使いやすい体験を提供します。

「使い慣れたツールから離れたくない」という現場の声にも応えます。kickflowはSlack、Chatwork、Microsoft Teamsなどのチャットツールと連携可能であり、承認依頼の通知を受け取るだけでなく、チャットツール上でそのまま「承認」ボタンを押して完結させることが可能です。また、Googleアカウントによるシングルサインオンにも対応しているため、ログインの手間もありません。
承認の履歴はもちろん、システムの設定変更履歴まで詳細なログが自動的に保存されます。IPO準備企業や上場企業にも多数導入いただいており、内部統制の強化と業務効率化を同時に実現します。
kickflowは、人事異動や組織改編に強い設計になっています。GoogleのスプレッドシートやGASでありがちな「部長が変わるたびに設定を変更する」という手間は不要です。組織図と役職をメンテナンスするだけで、承認ルートが自動的に最新の状態に保たれます。
Googleのツールを活用したワークフローは、コストを抑えてスピーディに導入できる素晴らしい手段です。特に創業初期や少人数のプロジェクトでは、その柔軟性が大きな武器になります。
しかし、組織が成長し、コンプライアンスや業務効率が重要視されるフェーズにおいては、Googleツールの「自由度の高さ」が逆に「管理の脆弱性」となってしまうことも事実です。
「最近、スプレッドシートの管理が大変になってきた」「GASのエラー対応に追われている」と感じたら、それは組織が次のステージに進んでいるサインかもしれません。その際は、ぜひ専用のワークフローシステムの導入を検討してみてください。
この記事の監修者
kickflowメディア運営チーム
クラウドワークフロー「kickflow」を提供するkickflowのメンバーが、稟議・申請・承認といったワークフローに関するテーマのコンテンツをお届けします。
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