2025/12/23
ワークフロー

こんにちは。シンプルなのに多機能で圧倒的に使いやすい、クラウドワークフロー「kickflow」のメディア運営チームです。
多くの企業で導入されているMicrosoft 365には、Officeアプリだけでなく、業務効率化のための様々なツールが含まれています。「せっかくMicrosoft 365を契約しているのだから、これを使って社内のワークフローを電子化できないか?」と考える担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言えば、Microsoft 365でワークフローを構築することは可能です。しかし、日本の商習慣に合わせた運用をするには、向き不向きや構築のコツを理解しておく必要があります。
本記事では、Microsoft 365を使ったワークフローの作成方法やメリット、そして運用時に直面しやすい課題とその解決策について詳しく解説します。
Microsoft 365には、「ワークフロー」という単体のアプリは存在しませんが、含まれている複数のアプリケーションを組み合わせることで、申請・承認の仕組みを構築することができます。
具体的には、以下のツールがカギとなります。
Power Automate:異なるアプリをつなぎ、処理を自動化するツール。ワークフローの「裏側の処理」を担います。
Microsoft Teams:チャットツールですが、「承認」アプリという機能があり、簡易的なワークフローとして利用できます。
SharePoint Online:データの保管場所や、申請フォームの入り口として利用されます。
これらを活用することで、簡易的な「休暇申請」から、少し複雑な「備品購入申請」までを作成することが可能です。
Microsoft 365内でワークフローを実現するには、主に3つのパターンがあります。自社の要件に合わせて選択しましょう。
最も手軽に導入できるのが、Teams標準の「承認」アプリです。
特徴
チャット感覚で申請・承認が可能。
フォームの項目はタイトル、詳細、添付ファイルなどシンプル。
承認者はユーザーを直接指名する形式。
向いている業務
チーム内での軽い相談や確認。
交通費の事前承認など、承認ルートが単純で毎回変わらないもの。
モバイルから手軽に申請したい業務。
Power Automateには、あらかじめ「上司に承認を依頼する」「SharePointにファイルが追加されたら承認フローを回す」といったテンプレートが用意されています。
特徴
ゼロから構築する必要がないため、比較的導入しやすい。
メール通知やTeams通知など、通知先を選べる。
向いている業務
条件分岐が少ない定型的なフロー。
SharePoint上のドキュメント管理に紐付いた承認。
「申請書」の体裁を整えたり、複雑なデータを扱いたい場合は、ローコード開発ツールの「Power Apps」で画面を作り、Power Automateでフローを制御し、SharePointにデータを蓄積する構成をとります。
特徴
デザインや項目の自由度が高い。
外部データベースとの連携も可能。
向いている業務
入力項目が多い稟議書。
特定の計算式が必要な精算書。
専用のワークフローシステムではなく、Microsoft 365を活用することにもメリットがあります。

最大のメリットはコストです。多くの企業ですでに契約している「Microsoft 365 Business Standard」や「Business Premium」プランには、前述したPower AutomateやTeamsの利用権が含まれています(注:2025年12月時点での情報です。最新の情報については、Microsoft社のWebサイトなどでご確認ください)。
追加で専用システムのライセンスを購入する必要がないため、コストをかけずに電子化をスタートできます。
従業員にとって、新しいツールのログインIDやパスワードを管理したり、操作方法を覚えたりするのはストレスです。
Microsoft 365で構築すれば、普段業務で使っているTeamsやOutlookに通知が届き、シングルサインオン環境下であればログインの手間もありません。使い慣れたUIで操作できるため、現場への定着が早くなります。
Excel、Outlook、OneDriveなど、業務で不可欠なツールとの連携が得意です。例えば、「承認が完了したら自動的にExcel台帳に行を追加する」「承認されたファイルを特定のTeamsチャネルに投稿する」といった自動化がシームレスに実現できます。
一方で、Microsoft 365はあくまで「汎用的なツール群」であり、日本の組織管理に特化したワークフローシステムではありません。そのため、本格的な運用を始めるといくつかの壁にぶつかることがあります。
稟議で重要なのが「組織図」と「役職」の概念です。「課長承認の次は部長承認」といったルート設定において、Microsoft 365の階層情報は、必ずしも日本の承認ルール通りに設定できるとは限りません。
また、頻繁な組織変更や人事異動のたびに、Power Automate側のフロー設定を一つひとつ修正する必要が出てくるケースがあります。メンテナンス工数が肥大化しやすく、担当者の大きな負担となります。
「ローコード」とはいえ、Power AutomateやPower Appsの設定には一定のITリテラシーが必要です。関数式を書く必要がある場面も多々あります。
社内の詳しい人が作り込んだ結果、その人が異動や退職をした瞬間に「誰も修正できないブラックボックス化したワークフロー」が残ってしまうリスクがあります。
「金額が○万円以上なら部長承認、それ以下なら課長決裁」
「申請者の所属によって承認ルートを自動で切り替える」
「合議や回覧」
こうした日本企業特有の複雑な条件分岐をPower Automateで組もうとすると、設定が非常に複雑になります。構築工数がかかるだけでなく、エラーが発生した際の原因特定も困難になります。
簡易的な承認アプリでは、過去の承認履歴の検索性や、監査ログとしての堅牢性が専用システムに比べて弱い場合があります。内部統制の観点から、承認プロセスを厳格に管理・保存する必要がある場合は注意が必要です。

Microsoft 365でのワークフロー構築は、「簡易的な承認」や「個人・小チームレベルの自動化」には最適です。しかし、全社的な稟議や、内部統制を意識した厳格なワークフローを運用するには、構築とメンテナンスの難易度が高くなります。
もし、以下のような課題をお持ちであれば、Microsoft 365にこだわらず、専用のクラウドワークフローシステムの導入を検討すべきです。
組織変更のたびにフローの設定変更をしたくない。
IT部門ではなく、総務や経理などの現場部門だけでフォームを作成・修正したい。
「条件分岐」や「合議」など、柔軟な承認ルートを簡単に設定したい。
過去の申請データをすばやく検索・監査したい。
専用システムであれば、日本の商習慣に合わせた機能が標準搭載されており、結果的に運用コストを大幅に削減できるケースもあります。
Microsoft 365の利便性はそのままに、複雑なワークフロー課題を解決したいなら、クラウドワークフロー「kickflow」がおすすめです。
kickflowは、Microsoft 365を排除するのではなく、Microsoft 365と「共存・連携」することで真価を発揮する次世代のワークフローシステムです。
kickflowは、承認依頼や結果の通知をMicrosoft Teamsに直接飛ばすことができます。ユーザーはTeamsの通知からワンクリックで承認画面へ遷移できるため、承認の滞留を防ぎます。
kickflowは、組織変更や人事異動に強い設計になっています。あらかじめ組織図や承認ルートを登録しておき、人事発令のタイミングに合わせて変更することも可能です。これにより、Microsoft 365上での複雑なメンテナンス作業から解放されます。
プログラミング知識は一切不要です。直感的なUIで、現場部門の担当者が自分でフォームや経路を作成できます。Power Automateで数日かかっていた構築作業が、kickflowなら数分〜数時間で完了することも珍しくありません。
Microsoft 365を使ったワークフローは、追加コストなしで始められる素晴らしい手段です。特にTeamsの「承認」アプリや簡易的なPower Automate活用は、日常の小さな承認業務を効率化するのに最適です。
しかし、全社的な稟議や複雑な承認ルート、定期的な組織変更への対応を考えると、Microsoft 365の機能だけで完結させるには運用負荷が高くなるリスクがあります。「作ること」だけでなく「運用し続けること」を見据えたツール選定が重要です。
「Microsoft 365の良さ」と「専用ワークフローの機能性」をいいとこ取りしたい場合は、外部システムとの連携も視野に入れてみてください。
この記事の監修者
kickflowメディア運営チーム
クラウドワークフロー「kickflow」を提供するkickflowのメンバーが、稟議・申請・承認といったワークフローに関するテーマのコンテンツをお届けします。
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