ワークフローの電子化とは?導入手順と注意点をわかりやすく解説

こんにちは。シンプルなのに多機能で圧倒的に使いやすい、クラウドワークフロー「kickflow」のメディア運営チームです。
紙による申請・承認業務に時間や手間を感じていませんか?リモートワークの普及や働き方改革の影響を受け、多くの企業で従来の紙ベースのワークフローに限界が生じています。「ハンコ出社」や進捗の見えづらさ、保管コストなどの課題は、今や業務改善の優先事項となりつつあります。こうした背景のもと注目されているのが、ワークフローの電子化です。
本記事では、ワークフロー電子化の基本から導入手順、注意点までを解説します。導入に向けた第一歩として、ぜひ参考にしてください。
この記事の要点
- ワークフローの電子化とは、従来紙で行っていた申請や承認といった業務プロセスを、システム上で一元管理・処理できるようにする仕組みです
- ワークフローの電子化が注目されている背景には、テレワークの普及による承認プロセスの見直し、「ハンコ出社」問題、DX推進の第一歩としての業務フローのデジタル化があります
- ワークフローの電子化は、現状のワークフローの可視化と課題の洗い出し、対象文書や申請フローの決定、導入の目標と要件の整理、システムの比較検討と選定というステップで進めます
- ワークフローの電子化時には、運用フローが定着しないおそれ、紙と電子の併用による業務の混乱、セキュリティポリシーとの不整合というリスクに注意が必要です
- ワークフローシステムの主な機能には、申請から承認までの流れの自動化、進捗状況のリアルタイムでの可視化、ログイン認証と操作履歴によるセキュアな承認があります
ワークフローの電子化とは
ワークフローの電子化とは、従来紙で行っていた申請や承認といった業務プロセスを、システム上で一元管理・処理できるようにする仕組みを指します。
例えば、稟議書や経費申請、休暇届などを電子化することで、承認の進捗状況を関係者全員が把握しやすくなり、業務のスピードと透明性が高まります。申請ミスや承認漏れの防止にもつながり、内部統制の強化にも貢献します。
近年では、テレワークの拡大や法制度の整備を背景に、社内業務の効率化やペーパーレス推進の一環として注目を集めています。電子化を機に業務プロセスを見直せば、管理負担やコストの削減とともに、柔軟でスピーディーな運用体制を実現できるでしょう。
ワークフローの電子化が注目されている3つの理由
働き方の多様化や業務スピードの加速により、従来の紙ベースのワークフローでは限界が生じています。その背景には、次の3つの要因があります。
理由1. テレワーク普及により承認プロセスの見直しが必要に
テレワークの浸透により、多くの企業が従来の紙ベースによる申請・承認フローに限界を感じ始めています。
出社しなければ承認が得られない、書類を物理的に回覧する必要があるといった旧来のプロセスでは、業務の停滞や対応の遅れが生じやすくなります。承認者が不在の際に業務が進まないといった柔軟性の欠如も、働き方改革の流れに逆行します。
こうした背景から、場所や時間に制約されない承認体制が求められ、ワークフローの電子化に関心が高まっています。
理由2. 「ハンコ出社」問題が企業文化を変えるきっかけに
「ハンコ出社」とは、上司の押印を得るためだけに出社を求められる非効率な働き方を指します。テレワークが一般化した現在でも、紙の申請書や物理的な印鑑を必要とする企業では、この慣習が業務の足かせとなってきました。この課題が広く認識されたことで、多くの企業が社内の承認プロセス自体を見直すきっかけを得ています。
申請・承認業務のデジタル化は、業務の効率を高めるだけでなく、意思決定の迅速化や情報共有の透明性向上にもつながる、組織改革の一歩です。「紙と印鑑」が前提だった社内文化を見直す動きが広がり、ワークフローの電子化へのニーズが高まっています。
理由3. DX推進の第一歩として業務フローのデジタル化が加速
DXの第一歩として、多くの企業が業務フローのデジタル化に取り組み始めています。紙による申請や承認のプロセスは時間的・地理的な制約が大きく、リモートワークやハイブリッド勤務との相性が悪いためです。
申請・承認プロセスの電子化には、業務スピードの向上や意思決定の透明性確保といった成果が期待されています。紙を電子に置き換えるだけでなく、業務プロセス全体を見直す契機にもなります。
DXの恩恵を受けるには、まず足元の業務フローを見直して最適化することが重要であり、業務フローのデジタル化はその初期段階として実効性の高い手段です。
ワークフローの電子化を進める際の4つの基本ステップ
ワークフローの電子化は、次の4つの基本ステップで計画的に進めます。

ステップ1. 現状のワークフローを可視化し、課題を洗い出す
まず、現行の業務プロセスを正確に把握します。申請から承認までの流れを部門単位で洗い出し、誰がどの段階で何を担当しているのかを明らかにすれば、非効率な手順や属人化した作業が浮き彫りになります。
特に紙ベースの業務では処理の遅延や承認ミスが発生しやすく、こうした課題の整理が改善の出発点になります。各業務にかかる処理時間や関係者数も記録しておくと、システム導入後の効果検証に活用できます。
ステップ2. デジタル化する対象文書や申請フローを決める
すべてのワークフローを一度に電子化するのは現実的ではないため、まずは手間がかかりやすく、紙運用によって承認が滞りやすい業務を優先的に選定します。例えば、経費精算や稟議書、休暇申請といった頻度が高く定型的な手続きは、電子化に取り組みやすく、効果も実感しやすい領域です。
対象業務を選ぶ際には、現場の声や実際の運用プロセスを踏まえて、どの文書が電子化に適しているかを見極めます。業務全体への影響や操作性も考慮し、段階的な導入を見据えて対象範囲を整理します。
ステップ3. ワークフロー導入の目標と要件を整理する
次に、導入の目標を明確にします。「承認のスピードを上げたい」「紙の削減によって業務コストを抑えたい」のように、達成すべき成果を具体的に設定しておくと、導入後の効果検証がしやすくなります。
そのうえで、各部署がどのような申請フローを運用しているのか、どの機能が必要かといった要件を整理します。操作性やセキュリティ水準、社内規定との整合性も導入初期の段階で洗い出しておくと、プロジェクト全体を円滑に進められます。
ステップ4. ワークフローシステムの比較検討と選定を行う
整理した要件をもとに、機能や操作性、カスタマイズ性、サポート体制、セキュリティ対策を評価します。既存の業務システムとの連携可否や導入後の拡張性も確認しておくと、長期的な運用に対応しやすくなります。
トライアル版を実際に操作して運用イメージをつかんでおくと、導入後のギャップを抑えられます。複数のベンダーから情報を集め、導入コストと運用コストのバランスも見ながら、自社の業務フローに合ったシステムを見極めます。
ワークフローの電子化時に注意したい3つのリスク
ワークフローの電子化には業務効率やコスト削減のメリットがありますが、導入時には次の3つのリスクにも注意が必要です。それぞれの回避策とあわせて解説します。
リスク1. ワークフローシステムの運用フローが定着せず活用されないおそれがある
ワークフローシステムを導入しても、現場で運用が定着しなければ、その効果は十分に発揮されません。
- 主な要因:使い方の説明が不十分であることや、従来の業務フローとの乖離が挙げられます。特に、紙による申請に慣れている社員が多い場合は、新しい操作への戸惑いや抵抗感から、システムの利用自体を避ける傾向も見られます
- 現場の不安:電子化は現場に混乱や抵抗を招くこともあります。特に紙文化が根強い職場では、「使い慣れた手続きが急に変わること」への戸惑いや、「操作が難しそう」といった不安が導入の妨げになるケースが少なくありません
- 回避策:導入前からの周知活動に加え、実務者を対象とした研修を実施します。あわせて、問い合わせ対応やトラブル時のフォローを担うサポート体制も整備しておきます
リスク2. 紙と電子の併用による業務の混乱
ワークフローの電子化を段階的に進める場合、紙と電子の運用が混在すると業務の混乱を招く可能性があります。
- 例:ある部署では電子申請が導入されていても、別の部署では従来どおり紙ベースで対応していると、承認の進捗が見えづらくなり、二重確認や対応漏れなどのリスクが高まります。文書の保管場所もバラバラになり、情報の検索や監査対応に余分な手間がかかることもあります
- 防止策:事前に明確な運用ルールを定め、全社で統一した移行方針を示します。可能であれば対象業務を一括で電子化し、紙と電子の並行運用期間をできるだけ短くすると、定着がスムーズになります
リスク3. 自社のセキュリティポリシーとシステム仕様の不整合に注意

自社のセキュリティポリシーと導入予定のシステム仕様に不整合がないか、注意が必要です。特にクラウドサービスを利用する場合、情報管理基準やデータ保管場所に関する社内規定と照らし合わせ、違反の有無を事前に確認しなければなりません。
アクセス権限の設定やログ管理機能が自社の内部統制基準と整合していない場合、コンプライアンス上のリスクも生じます。この確認を怠ると、導入後にシステムの改修や社内ルールの変更を余儀なくされ、現場の混乱や運用負荷の増大、コストの上昇を招きかねません。
導入プロセスの初期段階から情報システム部門と連携し、セキュリティ要件との整合性を検討します。必要な機能や条件を洗い出し、自社に適した環境を整えたうえで導入を進めます。
ワークフローシステムに備わる3つの主な機能
ワークフロー電子化を円滑に進めるには、システムに備わる機能を理解しておくことも欠かせません。導入後に活用されやすい主な機能は次の3つです。
機能1. 申請から承認までの流れを自動化する仕組み
ワークフローシステムを導入すれば、申請から承認、最終決裁に至る一連の業務プロセスを自動化できます。申請書の手渡しやメール送信といった手動作業を省けるため処理が速くなり、関係者への通知も即時に行われるため対応の遅延を回避できます。あらかじめ代理承認者を設定しておけば、担当者が不在のあいだも代理の人が承認できるため、業務が滞るリスクを軽減できます。
条件分岐や部署ごとの承認経路など、複雑な社内ルールにも柔軟に対応できます。自動化によってミスや見落としも発生しにくくなり、業務の正確性が上がります。
機能2. 進捗状況を可視化してリアルタイムで確認できる
ワークフローシステムには、申請や承認の進捗状況をリアルタイムで可視化する機能が備わっています。申請が今どの段階にあり、誰の承認を待っているのかを一目で把握できるため、業務の停滞やボトルネックを早期に発見できます。
関係者全員が同じ情報をもとに連携できるため、業務の透明性も向上します。特に、申請件数の多い部門や複数部署をまたぐ承認プロセスでは、このリアルタイム性が業務効率の改善に直結します。時間や場所を問わず状況を確認できる点も、デジタル化のメリットです。
機能3. ログイン認証と操作履歴でセキュアな承認が可能
ワークフローシステムでは、ログイン時の認証で承認者本人を確かめたうえで承認するため、紙への押印や署名の代わりに、安全かつ迅速に承認できます。印刷や郵送の手間を省けるうえ、誰がいつ承認したかが操作履歴に記録されるため、不正の抑止や内部統制の強化にもつながります。
リモートワークの環境でもタイムラグなく承認が完了するため、業務スピードと正確性を両立できます。
業務効率化の第一歩はワークフロー電子化から
紙ベースの申請・承認フローは、業務の停滞やコストの増大、情報管理の煩雑化といった課題を抱えています。これらを解決する手段として、ワークフローの電子化が注目されています。
テレワークや働き方改革、法制度の変化を背景に、業務のデジタル化は企業の競争力を左右する取り組みになっています。導入にあたっては、自社の業務実態に即して、要件整理・システム選定・現場への浸透を順に進めることが成功のカギです。
業務プロセスの最適化とコスト削減を同時に実現するためにも、まずはワークフロー電子化から業務改革を始めてみましょう。
当社では、ワークフローの電子化を実現できる、SaaS型のワークフローシステム「kickflow」を提供しています。
kickflow(キックフロー)は「シンプルなのに、多機能。」という点が特徴であり、直感的に使えるモダンなUI・UXを備え、初めてワークフローシステムを利用される方にとっても使いやすいシステムとなっています。
無料でのデモンストレーションも可能です。ワークフローの電子化を検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
部署ごとに段階的に電子化したい場合、紙と電子が混ざる期間はどう扱えばよいですか
部署ではなく業務の単位で区切り、その業務は全社で一斉に電子へ切り替える形にすると混在を抑えられます。同じ申請が部署によって紙と電子に分かれると、進み具合が追いにくくなり、書類の置き場所も散らばるためです。段階的に進める場合も、どの業務をいつ切り替えるかを先に全社へ示しておきます。
ログイン認証や操作履歴の機能があれば、セキュリティポリシーとの照合は不要ですか
不要にはなりません。ログイン認証や操作履歴が支えるのは、誰が承認したかを確かめ、後から追えるようにすることで、データの保管場所やアクセス権限の設定が社内規定に合うかは別に確かめる必要があります。照合は導入の初期に情報システム部門と一緒に行うと、導入後の改修やルールの変更を避けやすくなります。
導入の目標は、どの程度まで具体的に決めておけばよいですか
導入後に達成できたかを確かめられる程度まで具体的にしておくと扱いやすくなります。たとえば承認を速くしたいなら、電子化の前に今の処理時間や関わる人数を記録しておけば、導入後と比べられます。どの指標を置くかは、承認の速さとコストの削減のどちらを重く見るかで変わります。